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グラフィクスにより、立体的に表示できるソフトウェアを研究中とのことであった。
3.3.3 製品の製作環境
コンピュータを利用した設計(CAD)を行い、CAM情報を出しチタン合金やアルミニウム合金などの材料をNC工作機械によって加工を行っている。工場施設には旋盤やフライス盤などの工作機械、加工品の寸法を計測する計測機械などが設置され、鋳造を除く機械加工は社内で行われていた。規格化された製品は、部品のストックが豊富で、エンドユーザが使用している製品のメインテナンスなどにも利用するそうである。
マニピュレータには機械部品だけでなく、関節を動かすためのアクチュエータや遠隔制御に必要な電子機器が必要になる。マニピュレータの各軸を制御する油圧バルブシステムは電子装置、サーボ弁で構成されている。シーリング社では、油圧バルブシステムも社内で製造していた。写真15の中央は油圧サーボ弁とサーボ弁を制御する電子部品である。サーボ弁と電子機器を手前の小さな金属ケースに収めたうえで各腕に1台づつ取り付けられ、腕の運動を制御する。また、オペレータが操作するマスターアームは、マニピュレータと同じ自由度(関節の数)を持ち、オペレータの指令が正しく伝わるように工夫されていた。写真16は関節部の油圧配管の構造である。手前の右側にある板にはいくつもの溝が切られている。この溝が油の通る溝で、両側から別の板をプレスで圧着して関節部分の配管を行うそうである。手前の左にある板が圧着後の品物であるのだが、

 

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写真15 アクチュエータ制御機器

 

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写真16 関節部分の油圧配管

 

 

 

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